痴漢対策ができる缶バッジで痴漢を未然に防ぎ、子どもを性暴力から守る社会を実現!
  1. ご意見
 

ご意見

いただいたご意見を掲載いたします。
2016/01/31

痴漢行為の卑劣さに対し、勇気と知恵をふりしぼった女子高生。

それを支えるお母様とプロジェクトを推進する松永さんの声に心が動き、

クラウドワークスとして、すぐに支援、協力を決めました。

 

一個人でも、多くの人の共感の力で想いを実現できる

クラウドソーシングとクラウドファンディングの力が

まさに必要とされるプロジェクトだと考えたからです。

 

実際に、この小さな取り組みが、インターネット上で

驚くほど多数の方の共感を呼び、社会を動かそうとしています。

 

プロジェクトの成功によって、痴漢被害に苦しむ人が減りますように、

そして、痴漢を決して許さないという社会に近づきますように祈りつつ、

今後もプロジェクトの応援を続けていきたいと思います。


田中 優子(クラウドワークス 執行役員)

2016/01/31

僕が子どもの頃には、セクハラやパワハラという概念がありませんでした。

問題がなかったわけではありません。悪しき習慣として、被害者はいるけれど、みんなが当たり前と見過ごしてあきらめていたわけです。

 

社会を変えるイノベーションは、誰かが声を上げることによって初めて世の中に認知されるのだと思いました。

 

痴漢は明らかに犯罪です。犯罪はなくなってほしいというのは、誰もが願っているけれど、一方で「仕方がない」と諦め、ある意味、あるのが当たり前と受け入れていたのです。

根絶ができないまでも、犯罪発生の確率を下げることはできる。このプロジェクトは、僕達にイノベーションの可能性を示してくれました。

単に、いい取り組みというのではなく、社会を変革する実証実験的なチャレンジだと考えています。

 

イノベーションは誰かが発言し、いろいろな人を巻き込み、みんなが認知したときに、大きな波が生まれます。

 

セクハラも、個人の尊厳や人生を踏みにじる問題だと声をあげた人達がいて、問題が明らかになり、賛同する人が増え、社会に認識されました。痴漢抑止バッジも、同様のプロセスを踏む必要があるでしょう。

 

女子高校生から声が上がったのも、大人だったら「仕方がない」と諦めがうまれた問題に対して、鋭い感受性が反応したからでしょう。当たり前で済ませられない、深い傷を心に負ったのではないかと思うと、娘を持つ父親として胸が痛みます。

 

僕は、田舎育ちなので、混雑した電車での通勤通学風景というものが、ピンときませんでした。もちろん、痴漢問題は電車内だけの問題ではありませんが……。

もし地方出身の子が、大学進学で初めてラッシュ時の電車で痴漢被害にあったら、カルチャーショックを受けるでしょう。

 

痴漢抑止バッジを社会に普及させるためには、継続が何よりも大事です。1回のクラウドファンディングで、スパイクが立つかもしれませんが、それを段階的に高くしていく取り組みが必要です。

継続するためには、資金が必要です。そのための組織を構築しなければ、活動の継続はできません。

公共事業が、いいプロジェクトを見つけて声をかけてくれるわけではありません。自ら、企業のコミットを得て、国内の大きな組織からの支援を得ていくアグレッシブな姿勢が必要です。

 

女性に近いポジションの企業にスポンサーになってもらい、メディアに広げていけば、国につながり、公共性が高くなり信頼が増します。そうなれば、他の企業からの支援も受けやすくなり、公的なセクターにコミットできるでしょう。大手鉄道にもつながれるようになります。

女性のために社会活動をしている企業とのコラボができれば、そこから活動が広がるでしょう。そういう拡大の方向を目指して、社会全体に痴漢問題の認知を広げていってください。

 

僕の娘が成長した時には、全ての女性が安心して生きていける世の中になるように、この活動を応援していきます。


角 勝(Filament Inc 代表)

2016/01/06

2015年の初め、自分がこれまでに経験した痴漢被害についてブログに記事を書きました。思いのほかその記事への反響が大きかったことから、痴漢や性被害について調べるようになりました。私の本業はライターなので、痴漢抑止バッジの記者会見の際にもリリースをいただき、取材をしました。

 

痴漢抑止バッジを取材して感じたのは、「行動する人の元に解決策がある」ということです。議論も大切ですが、議論だけでは人を動かす力が弱い。行動して、やってみせた事実や成果こそが、人を動かすと感じています。

 

殿岡万里さんとたか子さんがつくった痴漢抑止バッジは、とても小さな一歩に見えます。「本当にこれで痴漢が防げるの?」と思う人もいるのでしょう。でも、たか子さんが実際につけて、効果を実証しています。痴漢の実態や加害者心理を調べてきた人ほど、なぜこのバッジが効果的かわかるのではないでしょうか。

 

性犯罪加害者には、「他責傾向が強い」ことがこれまで指摘されています。「痴漢をしたのは相手が誘ってきたから」「逃げようとしなかったからOKだと思った」「声をあげなかったから喜んでいると思った」という思考です。声をあげられない相手を、理性的に選んでいる場合もあります。だからこそ、「私は痴漢されることを望んでいないし、被害に遭ったら声を上げる」と先に意思表示をする「抑止バッジ」が有効です。

 

冒頭にも書いた通り、10代〜20代前半の頃、痴漢に遭うことがありました。高校時代、電車の中で執拗にスカートの中、そして下着の中にまで手を入れてきた男性がいました。私はスカートを抑え、できるだけ立ち位置を変えることで、抵抗の意志を示したつもりでした。でもその男性は、私が次の駅で降りた後に一緒に降りて、笑いながら私の手を引っ張りました。「ちょっと来て」と言われたと記憶しています。恐怖が怒りに変わった瞬間でした。私は抵抗していたのに、その男性は私が痴漢されることを「受け入れている」と誤解していたからです。それは渋谷駅で、周囲にはもちろんたくさんの人がいました。私がスカートの中に手を入れられているのを見ていた人もいると思います。でも、痴漢に遭っているときも、男性の手を振りほどこうとしているときも、私を助けてくれた人はいませんでした。

 

それよりも前、小学校高学年の頃。友達と2人で乗った電車の中で、履いていたキュロットをめくられて、直にお尻を触られたことがあります。しばらくお尻を触られた後、傘のような固いものが同じ場所にあてられました。駅員にも警察にも親にも言わず、家に帰ってから一生懸命シャワーで体を洗い、「好きな人と結婚するまで、私は自分の体を誰にも触られたくない。絶対にそんなことをさせないでください」と何度も神様か誰かに祈りました。

 

こんな屈辱を、どんな人にも、どんな子どもにも感じさせてはいけない。

 

たか子さんの行動は、たか子さんにしかできなかったものです。誰か大人が勝手にバッジを作って、「痴漢に遭うならこれをつけなさい」と強制することはできないタイプのバッジです。つけることによって、心ない中傷に遭う可能性があるからです。たか子さんはそのリスクを負ってでも、バッジをつけることを選んだ、ということ。私は、自分が被害に遭っていたのに、その被害のひどさを知っていたのに、当時もそれ以降も何もできませんでした。行動することで、より傷つくことになるのが怖かったからです。でも、たか子さんがこうして行動を起こした今、それを無視することはできません。

 

警察庁の発表によれば、電車内での強制わいせつの認知件数は304件。迷惑防止条例違反として検挙された痴漢行為は3,583件(2013年)。被害を届け出る人は1割ほどという統計もあり、実際の発生件数は何倍にもなると推定されます。「痴漢抑止バッジ」は、はじめの一歩です。ほかのタイプのバッジがあってもいいのではないか、ほかの対策方法もあるのではないかなど、興味関心を持った人それぞれが次の行動につなげればいいと思っています。私たちの代で、電車内痴漢という犯罪がこの世からなくなることを祈っています。 


小川たまか(プレスラボ)

 痴漢抑止活動センター 

電話番号:06-7898-7808

受付時間:10:00〜17:00

定休日 : 土・日・祝

所在地 : 大阪市城東区関目5-13-15‐305 

痴漢犯罪防犯講座について問い合わせ